「AIに詳しいことに価値はない」。AIに代替されない「あなただけ」の価値を磨くために必要な2つの力

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仮に「資料作成にみんなの業務時間が大幅にとられている」「資料作成ではなく、事前の調査や会議にもっと時間を使いたい」といった課題を把握していれば、「情報を集めるのは人間、情報を資料にするのはAIにやらせよう」といった目的設定ができます。

そうすれば、「意味のある情報をまとめたら、最後に資料化するところだけAIにやらせて効率化しよう」といった形で、意味のある効率化ができるでしょう。

また、決断とは「選択肢を並べたうえで、どの方針でいくか決めることに責任をもつ」ということです。

上述した例でいえば、「資料を作るのは得意なのに、AIで作るなんて嫌だ」「パワーポイントを長い時間をかけて覚えたのに、それを無下にするのか」といった反対意見も出るかもしれません。

それでも、目的を達成するために決断して進めるというのは、人間にしかできません。

このように、「目的設定」と「決断」に関われるようになることで、単なる「ツール係」から「AIで成果を出せる人材」に進化することができるのです。

「目的設定」と「決断」の力をどう磨くか

では、この2つの力はどうすれば身につくでしょうか。

ひとことで言えば、「自分で打席に立って経験し続ける」という方法しかありません。

目的設定の力を磨くには、顧客や現場の声を聞くことです。

データだけでなく、実際に人と話し、何に困っているのか、何を求めているのかを理解する。そこから「どんな成果を出せば価値があるか」を考える習慣をつけることです。

しかし、単に頭の中で考えているだけでは机上の空論に終わります。自分で考えた「目的」を、実際に提案し、実行し、失敗も成功も噛みしめることで、意味のある目的設定ができるようになります。

決断に関しても同様です。上司に言われたから、アドバイスされたとおりだから…というように、言われたことをやっているだけでは決断力は磨かれません。

自分で考えて、責任を持って決断し、失敗を受け止めながら学んでいくことで決断する力が磨かれていきます。

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