進化するO2O、ユナイテッドアローズの挑戦《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命》
ウェブ検索やソーシャルメディアからの来店促進という従来のO2O(オンライン・ツー・オフライン)の軸に加えて、その前にオンラインの情報への接点をオフラインでどれだけ作れるかが、次のO2O戦略の課題だという。オフライン・ツー・オンラインという、リアルからネットへの動きだ。
「実はすごくアナログ的なものが大切。オンライン情報に対するアナログ面での準備がどれだけあるか、効果的なトリガーをどれだけ用意できるか。たとえば、店頭での接客やサービス、交通広告、テレビCMなど。すべてが基本的に地道な作業によるものが多い。よりネット(オンライン)を意識すればするほど、よりリアル(オフライン)のつながりや行動が、ネット(オンライン)活性化のための非常に重要な要件となる。できるだけオフラインを重視し、オンラインが盛り上がる企画を作っていく」(木村氏)。
オフラインを充実させることが実はオンラインを活性化させる。オンラインが活性化するとオフラインにまた戻る。リアルとネット、O2Oのサイクルだ。
ネットとリアルの融合施策を、新規顧客の獲得や既存顧客の満足度向上に効果的に取り入れる。O2Oは、流行のスピードが速いアパレル市場を生き抜く強靭な成長エンジンとなる。ユナイテッドアローズが実践するO2Oは、アパレル小売企業としてのさらなる進化の過程の1つだ。
(ITアナリスト・松浦由美子 撮影:吉野純治 =東洋経済オンライン)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら