「AIがあれば、人を雇わなくてもいい?」AIによる効率化で給料が減る人、増える人の決定的違い

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そもそも仕事とは「価値」を提供し、「対価」を得るものです。

その価値が大きく希少であるほど、対価をもらいやすい。つまり、他の人と違うことができるほどに給料をもらいやすいのです。

それが、AIでほとんどの仕事を効率化できるようになると、価値の差がつきにくくなるということでもあります。

以前なら「頑張って多くの仕事を終わらせる」という部分で価値を認めてもらっていたのが、「頑張らなくても、誰でも多くの仕事ができる」というふうに変化していくため、雇い主からすると多少のことであれば価値を認めづらくなるのです。

するとどうなるでしょうか?

仕事の価値がありきたり“誰でもできる”ということは、企業からすると、給料を上げる理由がないということになります。

AIを使って効率的に働いていたら、最終的には「AIがあれば人員はいらないよね」という考えに至るのです。

アクセンチュアが2025年8月末時点で1万人以上の人員を前年比で削減しているというニュースが話題になりました。これはつまり、上記の理由が背景にあるのです。

日本ではアメリカほどの人員削減は行われませんが、そのかわり「給料の据え置き」「採用人員の削減」「部署の統廃合や人員配置の転換」といった形で表れてきます。

ご存じの通り、日本においても物価は上がり続けており、2024年は前年比で3%ほど上がっています。

物価が上がっているのに給料が据え置きであれば、実質的には給料が削減されたのと同じということになります。

「AIによる静かな貧困化」を避ける唯一の方法

このような「AIによる静かな貧困化」を避けるための、答えはひとつ。「価値」を高めることです。AIで効率化したぶん、自分がどんな価値を仕事で発揮できるのかを問うことです。

価値を高めるとは例えば、次のようなイメージです。

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