沖縄経済の実力--本土復帰40周年、視線はアジアへ

 ところが、500万人を目標とした入場者は350万人にとどまり、沖縄県民は落胆する。海洋博終了後には海洋博景気を当て込んだ企業の倒産も相次ぎ、物価高と高失業という「海洋博後遺症」をもたらした。

70年代末から西銘順治県政以降、沖縄国際センター(85年)や沖縄コンベンションセンター(87年)の建設、海邦国体開催(同)など大型プロジェクト主導の地域開発が行われた。リゾート開発にも積極的で、観光産業も順調に伸び続けた。だが、企業誘致は進まず、鳴り物入りで設置された「特別自由貿易地域」も効果が上がらなかった。

社会資本の整備などには成果があったものの、振興計画全体として不満足感がぬぐえない。その理由を、「これまでの振興計画では、あれもやりたい、これもやりたいという要望が多く、沖縄ができることとできないことの区別をつけることができなかったためではないか」と、ある財務省関係者は説明する。製造業もその一つで、製造業が成り立つほどの地理的条件と市場が沖縄にはないことに早く気づいて、その分を別の得意な分野に集中していれば、今とは違った姿があったのではないか、と打ち明ける。

また本土でも、在日米軍の75%が沖縄県に存在するという事実をもって、「沖縄=基地経済」という見方が当然のように語られる。実際の県民所得に占める米軍基地関係費は、わずか5%にすぎない事実を知っている人が、特に政治家の中にどれだけいるだろうか(図)。

復帰直後には15%超であったものの、基地自体の縮小と他産業の振興効果で基地依存度はすでに80年代半ばから低いままなのに、政府による巨額の振興計画が基地という負の存在への“贖罪”としてばかり見られ、振興計画など沖縄関連予算は「アメとムチ」の「アメ」だとばかり声高に言われ続けてきたのも、このためだ。 

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