「カフェ難民も取り込む?」日販が手がける"入場料あり"巨大書店《文喫》の秘策
一般に、書店の粗利率は「定価の22~23%」といわれる。1000円の本が売れても220~230円しか利益として残らない。そこから人件費や家賃、光熱費などの経費をかけて経営する。雑誌や書籍が今よりも売れていた時代なら経営が成り立ったが、現在は厳しい。
そこで本以外に雑貨や文具などを販売して品揃えを多様化したり、カフェを併設したりして業態を広げるケースが多いのだ。
複合事業で収益は黒字化
文喫事業がスタートして7年、多彩な仕掛けを行い、事業を黒字化させた。
「文喫の事業収益は大きく分けて3つです。①入場料(カフェやミーティングルーム、展示スペースの賃貸料・イベント料)、②本の販売、③店舗プロデュースです。このうち店舗プロデュースは、本屋にアートやカフェやホテルなどを組み合わせています」
③は「文喫」ではなく、別ブランドで行うことが多い。例えば山口県下関市には、「まちの本屋&ホテル『ねをはす』」という施設(2024年11月開業、約2万冊の本も販売する)がある。運営は同市で不動産仲介・管理業とホテル事業を営む株式会社はやし住宅で、ひらくがプロデュースを担当した。



















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