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「カフェ難民も取り込む?」日販が手がける"入場料あり"巨大書店《文喫》の秘策

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  • 高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント
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フロア内に「10万冊の本」と聞くと膨大な数に思うが、街の大型書店に比べると蔵書密度は低い。エリアにより密度は異なるが比較的探しやすく、本を手に取りやすい。

「社内のブックディレクターが厳選した本を並べており、見せ方も工夫しています。一般の書店では人気ランキングも示され、売れ筋の本が前面に出る傾向がありますが、それ以外にさまざまな本も揃えています。書店での勤務経験を持つブックディレクターもおり、読者目線を意識しているのも特徴です」

「書物の森を散歩する」という表現も聞くが、一定のナビゲートがあるのだ。

児童書も豊富に揃えており、ママと幼児というお客も目立った。ベビーカー(バギー)を押しながら探すこともできるので使い勝手がよいのだろう。

児童書のコーナー(筆者撮影)

街の書店と、どう向き合っているか?

ところで、これまで日販は卸として書店に出版物を配送する存在だったが、書店業ではまともに競合相手となる。街の書店とは、どう向き合っているのか。

「ステークホルダーである書店様には、文喫事業のスタート時も今回の出店も事前にお話しさせていただいています。出版や書店経営が厳しい中での実験的なモデル業態のため、利害関係よりもポジティブな情報連携をさせていただくことが多いです。

例えば、当社がR&D(研究開発)的に発見したこと、失敗したことで得た学びなども、日販主催のカンファレンスや日々の商談を通じてフィードバックしてきました。店舗視察のご要望も増え、日販の営業担当が取引先の書店様を各店舗にご案内しています」

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【カフェやイベントでも収益化】

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