「愛娘に続き、母親も亡くして…」「お前、そろそろ本気出して気入れろ」沖縄No.1芸人の地位を捨て、東京に進出した俳優ベンビーの知られざる挑戦

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WOWOW『渚の螢火』沖縄俳優陣
WOWOW『渚の螢火』沖縄俳優陣。左から山城智二、キャン×キャンのゆっきー、藤木勇人、ベンビー、津波信一(写真:ベンビー提供)

「移住する1年前に芸人から俳優に転向し、東京来て1年半、いろいろ真剣に考えるようになりました。第一線で活躍している役者さんだったり、あと裏方さん、監督やプロデューサー、その先のお偉い方などといろいろ会ったりするうちに、意識が上がったような気がします」

ついに「地上波でのドラマ出演」が決まる

気持ち新たでリスタートしたベンビーは、どん底から這い上がった5月以降から運気が高まり出した。

23年のWOWOW『フェンス』で共演したことで親交を深める間柄になった俳優の青木崇高がベンビーについて語ってくれた。

「WOWOW『フェンス』、さらに『1972 渚の螢火』では、ベンビーさんが現場にいてとても心強かったです。うちなーぐち(沖縄弁)の言い回しだけでなく、そのセリフを口にするまでの心情やその人物の背景、当時の沖縄の事情など、人物を創るところから細かく相談できたのも、やはりベンビーさんが沖縄を愛する“役者”であるからだと思います。ベンビーさんの優しい眼差しが大好きですね」

おっちょこちょいだけど、性格良し、トーク力良し、英語堪能、頭脳明晰にありがちな面倒臭さもなく、当然のように共演者から慕われ、監督、脚本家からの覚えも良い。

何のツテもなしに自信だけを秘めて東京へ来て1年6カ月、ついに地上波でのドラマ出演が決まった。

10月21日からテレビ朝日系列で始まる、脚本野木亜紀子、主演大泉洋の『ちょっとだけエスパー』の第1話に出演するのだ。ここから一気に伝説を作り始める。

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