「大変でしたね」「そうなんです」で会話終了…。どうすれば会話は弾むのか? 沈黙が怖かった元日経記者が実践していた「話を聞く3ステップ」

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【悪い例(職場での会話:同調しすぎて話が広がらない)】

「最近、仕事のプレッシャーがすごくて、本当にしんどいです」

「それは大変ですね。上司の方も厳しいんじゃないですか。しんどいですよね」

「そうなんです……」

*話がそこで終わってしまう。

この場合、聞き手が相手の気持ちに寄り添いすぎたため、相手も「そうなんです」と言うだけで、それ以上、話が広がらなくなったのです。

【よい例(職場での会話:同調しつつ、冷静に質問を投げかける)】

「最近、仕事のプレッシャーがすごくて、本当にしんどいです」

「それは大変ですね。特にどんな場面でプレッシャーを感じますか?」

「納期が厳しいのに、チームの作業が遅れているときですね」

「そうなんですね。今のチームの状況で、一番困っていることは何ですか?」

まず相手の気持ちに共感しつつも、そのまま終わらせずに「具体的にどういう状況か」を質問します。

同調→質問→気づきのステップで聞く

・最初に同調を示す→「それは大変ですね」「なるほど」と受け止める。
・冷静に質問する→「どんな点が特に大変ですか?」「具体的には?」と掘り下げる。
・相手の気づきを引き出す→「それは以前もありましたか?」「ほかに似た経験は?」と視点を変える。

このバランスが取れると、相手が話しやすくなるだけではなく、「自分の話をしっかり聞いてくれている」と感じ、信頼感も生まれるはず。

相手に寄り添いながらも、冷静に質問を重ねることで、より深い話を引き出す。これが「クールヘッド、ウォームハート」の聞き方なのです。

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