〈インタビュー〉凸版から分離「半導体フォトマスク」上場後の野望…東証プライム市場に今年2番目の大型上場、AI一色の半導体業界で描く成長戦略

「外販」でトップシェア
――フォトマスク市場について教えてください。
フォトマスク市場は「内作」が63%を占め、残りが「外販」に分かれている。外販市場で、テクセンドフォトマスクはシェア約40%のトップだ。
内作というのは、半導体メーカーが自社内で製造するマスクのこと。韓国のサムスン電子、台湾のTSMC、アメリカのインテルといったロジック半導体メーカーや、マイクロン、SKハイニックスといったメモリーメーカーは自社内にマスクを製造する部門(マスクショップ)を持っている。
残り37%の外販市場の主な顧客は、マスクショップを持たないファウンドリー(半導体製造受託企業)や、アナログやパワー半導体を手がける半導体メーカーだ。
――大手企業はフォトマスクを内製化しているということですが、テクセンドがターゲットにしている外販マスク市場の状況は?
かつては半導体の設計から製造まで自社内のみで完結するモデルが主流だったが、現在は設計のみを行うファブレスと、製造のみを受託するファウンドリーという分業体制が進んだ。
その流れの中で、マスクを内製化しないファウンドリーが増えたことで外販需要が増加し、2016年頃から市場が拡大している。
今後、微細化が進むことで付加価値の高いマスク需要が増える。年平均8%後半の市場成長が見込まれている。
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