もはや「本来の目的」はわからない…【会議のための会議のための会議】という"謎現象"はなぜ起こる
このうち、会議の「時間」と「参加者と役割」は事前に決定していることも多いかと思います。見落としがちな曲者は、3つ目の「アジェンダ」!
アジェンダとはつまり、会議の議題や目的のこと。具体的には、たとえば、「この会議では、これとこれとこれを決定します」という、言わば「その会議が目指すべきゴール」のことです。
これがない会議は、山頂がわからない登山のようなもの。参加者は、どこを目指しているのかわからないまま、登山を始めなくてはなりません。
逆に言えば、アジェンダが存在しないのであれば、わざわざ会議を開く必要はないと言えます。にもかかわらず、私の調査では、64%の社内会議でアジェンダが共有されないまま開催されていることが判明しました。
「過剰な気づかい」がムダな会議を増やす
あなたがある提案を社内で通したいと考えたとします。
その提案を通すには、役員が参加する会議での決裁が必要です。その場合、提案資料が必要です。
しかし、直属の上司のオッケーをもらえば、そのまま役員にプレゼンできる……というケースはまれなものです。
たとえば、次のようなケースがあり得ます。
●他部署へ伝えておいたほうがいいだろうと思い、営業部と共有会議を行う。
●いちおう上司の課長にも共有する会議を行う。
●今度は、どのような資料を作成すべきか関係者で打ち合わせをする。
●資料に入れるデータが欲しいと、経理部との会議を行う。
●資料が完成したら、上司との1回目の打ち合わせを行う。
●部長から「資料をもっとコンパクトにしてほしい」と言われ、作り直す。
●指示どおりに資料を作り直し、部長から最終承諾を得るための会議を行う。
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