「間違いなく最恐」「秋が最も危険」 クマよりも死者を多く出している危険生物…《スズメバチ》意外と知られていない"恐怖の実態"

連日伝えられる、全国でのクマ被害。しかし、人間を最も多く死に至らしめている野生生物は、実はクマではない。
その正体は、「ハチ」である。厚生労働省人口動態調査によると、近年では毎年20人ほどが「ハチ刺され」の事故によって死亡している。
統計資料には、令和3年(2021年)は15人、令和4年は20人、令和5年は21人、令和6年は18人の死者数が記録されている。この18人の死者のうち5人は、「家(庭)」が発生場所と記録され、「ハチ刺され」が身近な事故であることを実感する。
毎年20人前後がハチに刺されて死亡している

ハチの駆除作業中や、林業従事者が下草刈りや伐採作業を行なっているときにハチに刺され、死亡するケースもある。キノコ採りや登山、農作業や庭木の剪定時など、身近な場面で刺されてしまうことも少なくない。
なかでも怖いのが「スズメバチ」である。
「スズメバチはどんどん襲ってくるんですよ。数も多い。逃げても追ってくる。怖いんですよ、いったん襲われ始めると」
そう語るのは、近畿中央病院の皮膚科部長を務める夏秋優医師だ。幼少期から大の昆虫好きで、全国あらゆる場所へ出かけて野外観察を続けてきた。
マダニやヒアリ、毒グモなどの“毒虫”が引き起こす皮膚疾患に詳しく、“毒虫先生”の愛称を持つ。自ら刺されてかゆみや痛みの検証を行い、診療にも役立てている。
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