「間違いなく最恐」「秋が最も危険」 クマよりも死者を多く出している危険生物…《スズメバチ》意外と知られていない"恐怖の実態"
「コガタスズメバチ」は、北海道から沖縄まで全国で見られ、市街地にも生息する。体長は21〜29mmと、キイロスズメバチと同じぐらいの大きさだ。
巣は、公園や人家の庭、雑木林などの低木の枝先に作ることが多い。比較的おとなしい性質だが、庭の手入れなどで気づかず振動を与えてしまい、攻撃されるケースは多々あるという。
ちなみに、黒色で10〜15mmと小型の「クロスズメバチ」は、オオスズメバチと同様に土の中に巣を作る種だ。攻撃性は弱いが、野外活動中に気づかず刺されることもある。また、長野県や岐阜県、愛知県などでは、幼虫や蛹が食用の珍味として親しまれているのも特徴だ。
筆者も幼虫を食べたことがあり、濃厚でクリーミーな味わいに驚き、ハチに親近感を抱いた。
大きさも巣の場所も異なるスズメバチ。遭遇したとき、どうすればよいのだろうか。
スズメバチ対策は「襲われる前が肝心」
「近寄ってきたハチが、カチカチと音をさせていたら注意です。これはハチが警戒しているときに出す音。刺激を与えないよう、ゆっくり後ずさりをしてその場を去りましょう」
見張り役のハチの警戒音が聞こえたら、その場を静かに離れる。ただし、それでも襲われてしまったら「とにかく早く逃げること」と夏秋医師は強調する。
「スズメバチが攻撃モードになると、仲間を興奮させる『攻撃フェロモン』といったものを出します。仲間が興奮してどんどん集まり、大群で襲ってくるのです。じっとしていると次々に刺されてしまう。一足飛びに安全な場所へと逃げないといけません。悠長なことは言っていられない。僕も襲われたとき、全速力で逃げました」
巣からある程度離れれば、たいていのハチは諦める。だが、攻撃性が強く大群で襲うキイロスズメバチはかなりしつこいそうだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら