「間違いなく最恐」「秋が最も危険」 クマよりも死者を多く出している危険生物…《スズメバチ》意外と知られていない"恐怖の実態"
そんな夏秋医師が、虫の研究者でもある皮膚科医の集大成として出版したのが、大型図鑑『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎 改訂第2版』(2023年、Gakken)だ。
虫の生態や虫による皮膚炎の臨床的な特徴、治療と対応まで網羅した内容で、ハチ類ではスズメバチの豊富な種類にも触れている。図鑑も参考にしながら、スズメバチの脅威について話を聞いた。
「スズメバチ」の中でも世界最恐は…
「スズメバチ」は、スズメバチ科スズメバチ亜科に属し、国内に約16種類生息する。
その中で人に危害を加えるのは、「オオスズメバチ」と「キイロスズメバチ」、「コガタスズメバチ」「クロスズメバチ」「モンスズメバチ」などである。生態や巣を作る場所、攻撃性などそれぞれ特徴があり、地域によっても危険性の高い種類は異なる。

「大型のオオスズメバチをはじめ、コガタスズメバチやキイロスズメバチは、巣が大きくなる種で、最盛期には数百から数千匹とかなり多くの個体が繁殖します。巣の場所は人の生活圏に絡むため、うっかり気づかずに近づいて被害を受けてしまうこともあります」と夏秋医師は語る。
「オオスズメバチ」は、その名のとおり体が大きい。働きバチは27〜40mmで、女王バチは45mmにもなり、スズメバチの中で世界最大である。攻撃性が非常に強く、おそろしいハチとされる。

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