
*本記事は前編です(後編『東京ディズニーリゾートのある街・浦安の40年』)。
相変わらずの圧倒的な人気で、日本全国、そして海外からの観光客をも呼び込んでいる東京ディズニーリゾート。この東京湾岸の舞浜地区に広がる一大アミューズメントパークは、1983年4月15日に開園した東京ディズニーランドをもとに徐々に発展していったものだ。
「舞浜駅」がなかった時代のディズニー
開業当時の私は大学1年生。子どもの頃からディズニーの絵本や映画を見て育ち、夢にまで見た本場のディズニーランドが、家から電車で1時間ほどの場所にできるとは!喜び勇んで、アメリカ西海岸育ち、カリフォルニアのディズニーランドにも行ったことがあるという帰国子女の友人と2人で出掛けて行ったことを記憶している。
ただ、その東京ディズニーランドは、東京都内ではない千葉県の浦安という土地にあり、アクセス方法としては、営団地下鉄東西線の浦安駅で降りて、漁師町の名残のある郊外住宅地の雰囲気を感じながら路線バスに乗って行くしかなかったことには、違和感を持ったのを記憶している。
当時の報道記事には、“東京”ディズニーランドができるのは千葉の浦安で、ごく最近まで漁師町。養殖海苔を採取する“べか舟”が思い浮かぶと揶揄するものも少なからずあった。

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