「プロ500」秋号連動!早々に業績予想を増額した「ロケットスタート企業」トップ20

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ランキング1位はコンヴァノ(6574)。ネイルサロン大手で、上方修正率は495.1%にのぼる。上方修正の最大の理由は、前期に始めた関連業界向けM&A仲介事業の好採算案件を計上したことによる。今後はさらに資金をビットコインとAIデータセンター運用という新事業へ回し、規模拡大を図るという。

同社は9月に再度上方修正した。修正後の計画では営業利益53億円(前期比39.8倍増、期初計画比で10.4倍増)を見込んでいる。これは、高単価ヒアルロン酸などの販売が増加したことに加えて、ビットコイン取得が好調に推移し投資運用事業の通期計画を増額したためだ 。

時価総額は前期末の90億円弱から一時は1600億円を超えた。ビットコイン運用でピーク時に時価総額1兆円へ迫ったメタプラネット(3350)を彷彿とさせるような激しい値動きだ。ただ、ビットコイン関連銘柄は、価格が下落したときの変動リスクは否めない。今回の業績予想の上方修正の要因となったM&A仲介についても、事業の性質上、案件発生 には繁閑差もあるだろうし、中期的な収益拡大を実現できるか見極めるべきだろう。

2位、3位は…

2位にランクインしたのが工業薬品の老舗メーカーの日本化学工業(4092)で、上方修正率は128.6%。もともと同社は減益予想を発表しているが、当初予想よりも減益幅が縮小する見通しとなった。理由としては、車載や通信向け電子セラミック材料などの需要が増加したほか、想定よりも為替が円高に推移したことで原材料調達コストが減少したことだ。

3位はサンコール(5985)。エンジン用の弁バネやリングギアなど自動車部品に加えて、光通信用のコネクタやアダプタを製造している。上方修正の要因となったのは、データセンター関連の需要拡大。2025年4~6月期における通信関連の売上高は、前年同期比で約3.4倍増の18億円超と好調に着地している。ちなみに修正後計画比でも、第1四半期の営業利益の進捗率は約52%と高水準だ。

また、上方修正率トップ20には、ホンダ(7267)をはじめ、自動車用や建設機械用などの熱交換器を製造するティラド(7236)、車載向け電子部品などを手がけるアルプスアルパイン(6770)など、自動車関連企業も多くランクインしている。トランプ関税の影響で、完成車メーカー各社の第1四半期決算は大幅減益で着地したが、国内や米国の足元の販売状況自体は決して悪くない。今後、さらに上方修正する会社も出てくる可能性がある。

『プロ500』では「会社業績修正回数」で過去5期と今期の動きを掲載している。上方修正回数が多ければ、業績が勢いづいていることがわかる。ぜひ上方修正や業績拡大の先取りに向けて活用していただきたい。

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