
業績予想の修正は、株価を動かすカタリスト(触媒)となるが、その決算期が始まったばかりの第1四半期段階で、上方修正する企業は通常そう多くない。
上場企業は業績計画に対し売上高で10%、利益で30%以上乖離すると判断した際は、計画を修正、公表する必要がある。ただ、足元で好スタートを切ったからと上方修正して、その後に元の数字に戻したり、予想数字を下げたくないと考える企業は多い。また上方修正するにしても、控えめな上方修正にとどめる企業が大半だ。
そうした背景もあってか、実は第1四半期に上方修正した企業の半分近くは、第2四半期も連続して上方修正している。
2006年4月から2025年8月までに決算発表した延べ5万1762件のうちで、第1四半期に業績予想を上方修正した企業は5%に当たる2623社あるが、そのうち第2四半期にも連続して上方修正した企業は1236社。つまり、第1四半期に上方修正した企業の実に47%が連続して上方修正しているのだ。
今期第1四半期での上方修正企業は?
そこで今回は、9月18日(木)に発売した『会社四季報プロ500』2025年秋号に掲載した「今期の第1四半期上方修正企業」トップ20を紹介したい。
本稿では、2026年2、3月期について第1四半期に上方修正した企業を、営業利益計画の上方修正率の大きい順に並べた。
2~3月期決算企業の第1四半期は、今年の7月や8月。まだトランプ関税など不透明感が強かった中で、早々に上方修正に踏み切った企業で、先述した”連続上方修正の法則”がどう実現、着地するかが注目される。
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