新モデルは256GBからになったiPhone「128GBでは足りない」は本当か? 容量がいっぱいでも「案外使える」カラクリ

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通信料の負担も軽視できない。筆者の場合、230本ものアプリが自動削除され、必要に応じて再ダウンロードしている。使い放題プランでなかったら、通信料はかなりの額になっているはずだ。

それでも「案外使える」のは事実だが

iOSの容量管理機能は優秀だと言わざるを得ない。使っていないアプリを静かに退避させ、写真はクラウドに逃がし、必要なときだけ取り戻す。この絶妙なバランスのおかげで、128GBでも日常使いは何とかなる。

ただし、その裏では再ダウンロードの通信量と待ち時間、大作ゲームを複数持てない制約、ボイスメモやキャッシュが積み上がる問題など、小さな不便が蓄積していく。私自身、こうした経験から次は512GBモデルを選ぶことに決めた。

なお、本稿執筆後の2025年9月9日、AppleはiPhone 17シリーズを発表し、全モデルで256GBをベースストレージとした。128GBモデルの廃止は、ストレージ不足の不便さをApple自身が認識していることの証左といえるだろう。ただし、アプリの大容量化は今後も続くと予想され、256GBが新たな「ギリギリライン」となる可能性は高い。

絶妙に足りない低容量モデルは、Appleのエコシステム戦略における巧妙な「フック」として機能している。消費者は目先の端末価格だけでなく、数年間の利用を見据えた総所有コストを考慮して選択すべきだろう。

石井 徹 モバイル・ITライター

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いしい とおる / Toru Ishii

1990年生まれ。神奈川県出身。専修大学法学部卒業。携帯電話専門媒体で記者としてのキャリアをスタート。フリーランス転身後、スマートフォン、AI、自動運転など最新テクノロジーの動向を幅広く取材している。Xアカウント:@ishiit_aroka

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