「素人はSNS禁止」チョコプラ松尾発言を安易に叩く人に欠けた視点

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芸人の間では一般人を指す言い回しとして使われることもあるが、外から見ると見下した響きがある。SNSは本来、誰でも使えるものであるはずなのに、そこに芸能人と一般人を線引きするような感覚を持ち込むことが差別的に受け取られてしまった。

プロの芸人が、芸人以外の一般人について「笑いのことがわかっていない人」というニュアンスを込めて「素人」という言葉を使うことは、一昔前には普通に行われていたが、最近ではほとんど見られなくなった。

「素人」という言葉は今の時代に合わない

その単語に含まれる差別的な意味合いが今の時代には合わなくなっているからだろう。松尾がよりによってこの単語を選んでしまったのは、仲間を守りたいという感情が先走って魔が差したとしか言いようがない。

「SNSをやるな」という強すぎる言葉も問題だった。今の社会では、権力者がメディアに圧力をかけて、国民の言論の自由を制限しようとするような動きも実際に存在している。松尾の「SNS禁止」という主張は、そのような規制を肯定するかのように響いてしまった。

また、普段のイメージとのギャップもある。チョコプラは若者や女性にも支持されるような明るくポップな笑いを売りにしてきた。彼らには流行りものを即座に取り入れてネタにするような時代感覚や柔軟さもある。

いわば、SNSでトレンドを追いかけるような客層にこそ刺さりやすい芸風だった。だからこそ、今回の発言は普段見せていたキャラクターとのギャップが大きすぎて、炎上を加速させてしまった。

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