「部下育成キャンセル界隈」の上司が抱く3つの誤解 「仕事が山積み」「時間がない」は言い訳?
たとえば最も謙虚なのが、デジタルやAI技術に関してだ。こういった概念については、上司より部下のほうが詳しいことは珍しくない。若い世代のほうが圧倒的に情報感度が高いからだ。
したがって、デジタルやAIを使うことで、もっと生産性の高いやり方はないか? これを考えるのは部下のほうがいいのかもしれない。
そもそもこれらの最新テクノロジーは、末端の作業効率を上げるために使ってもさほど効果は出ない。それよりも経営や組織マネジメントに使ったほうが、はるかに組織全体に与える影響は大きいのだ。
その場合、「デジタルやAIがよくわからない」という人が関与していては、古い体質から脱却できないのは当然だ。
マネジメントはもちろん、戦略立案は、経営的視点における意思決定において、極めて重要なテクノロジーであるわけだから、もし詳しい部下がいるのなら、謙虚になって教えてもらったり、任せることが大事だ。
「上司だから知っていなければならない」「部下よりも自分のほうがうまく使えるはず」と思い込めば、いつまで経っても前に進まない。
一緒に成長する姿勢こそが重要
では、「部下育成キャンセル界隈」から脱却するにはどうすればよいか? 答えはシンプルだ。一緒に成長していくしかない。
上司は成長を止めてはいけない。むしろ部下よりも速いスピードで成長する必要があるだろう。部下に教えるのは専門家に任せ、まず自分が成長するのだ。その姿勢、その背中を見せることが最高の教育になるものだ。
(2)基礎学習は本人に任せ、実務のコツを伝える
(3)部下から学ぶ謙虚さを持つ
この3つを実践すれば、部下育成の負担は激減する。そして何より、上司自身が成長を楽しめるようになるはずだ。
どんどん時代が変化している。その変化に合わせて、柔軟な対応をとっていこう。部下育成に疲れ果ててはいけない。「部下育成」という表現は、いったん忘れて、お互いに学び合う姿勢も持つことだ。「部下育成キャンセル界隈」から脱却し、「共に成長する界隈」へと移行することを強く勧める。
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