また、同じく先に述べたように、キッチンとダイネットの仕切り板には窓も設置することで、ソファに座る人と調理中の人などがコミュニケーションを取れる工夫もなされている。こうした運転席から室内後方まですべてを見渡せ、会話できるオープンな空間設計は通常時だけでなく、災害などの非常時にも重要だという。それは、おそらく、細かなコミュニケーションが、災害時の辛い状況下で被災者の心理的な支えとなったり、生死にまで関わる重要な情報の取得などに貢献するケースも想定できるからだろう。
通常時から災害時まで、どんなときでも、人と人とが円滑な意思疎通を行えるキャンピングカー。佐藤代表理事によれば、エクスペディション ストライカーがフェーズフリー認証を取得するに至った背景には、こうした空間設定の特徴も大きく起因しているのだという。
エクスペディション ストライカーの車両価格について

このモデルの価格(税込み)は、エンジン停止時でも家電などの電源となるサブバッテリーなどが未搭載のシンプル電装モデルで1033万9760円。100Ahサブバッテリーなどを搭載したスタンダード電装モデルが1069万4285円だ。
なお、いずれの仕様も現状では2WD車のみの設定。これは、ベース車のトラヴィオ自体が2WDのみしかないためだ。NTBによれば、今後ベース車に4WD車も出てくれば「順次対応する予定」だという。

冒頭でも述べたように、近年、大きな災害の多発する日本では、日常時と非常時の両方で高い利便性を持つ製品への需要は徐々に高まっているようだ。その意味で、フェーズフリー認証を受けたキャンピングカーというのは、とても興味深いといえる。このモデルに対し、キャンピングカーのユーザーの反響が気になるところだ。
また、こうしたフェーズフリーの概念が、キャンピングカー業界にどんな影響をもたらし、他メーカーからも同様のモデルが出てくるなどの反応があるのかも注目だ。
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