【備えない防災という新感覚キャンピングカー】日本特種ボディーの新作「エクスペディション ストライカー」フェーズフリー認証取得の真相

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フェーズフリー認証を受けているアイテム
フェーズフリー認証を受けているアイテム(筆者撮影)

今回、エクスペディション ストライカーが取得したフェーズフリー認証とは、前述のとおり、「日常時」と「非常時」の区別(フェーズ)をなくし、どんなときでも役立つ製品やサービスであることを第三者機関が認める認証制度だ。一般社団法人フェーズフリー協会が運営し、2019年からスタートした比較的新しい制度で、認証を取得した製品などは「フェーズフリー認証マーク(PF認証マーク)」を与えられ、それを表示することで他製品との差別化も図っている。

ざっくりとしたイメージで言えば、JIS(日本産業規格)に適合する製品に与えられる「JISマーク」の表示制度のようなものだ(JISは国家規格のため厳密には違うが)。近年、このフェーズフリー認証は国やさまざまな企業、自治体などから注目を集めており、対象製品の市場も拡大。取材した2025年7月末時点で延べ約200点の認証商品が世に出まわっており、今後も増加傾向にあるという。

エクスペディション ストライカーの特徴

エクスペディション ストライカーのサイドビュー
エクスペディション ストライカーのサイドビュー(筆者撮影)

そんなフェーズフリー認証を、キャンピングカーで初めて取得したのがエクスペディション ストライカーだ。ベースには、いすゞが2024年11月に発表したキャンピングカー専用シャーシのトラヴィオを採用する。いすゞのキャンピングカー専用シャーシには、2.9L・ディーゼルエンジンと9速ATをマッチングした「ビーカム(Be-cam)」というモデルもあるが、こちらをベースにしたキャンピングカーは、車両総重量3.5トンを超えるため、準中型免許かそれ以上の運転免許がないと運転できない。しかも、車体なども大型で、全長が5mを超えるモデルがほとんどだ。

一方、新型のトラヴィオは、軽量な1.9Lディーゼルエンジンと6速ATをマッチング。車両総重量3.5トン未満で乗車定員10名以下であれば、AT限定普通免許でも運転可能なオートマチック車のキャンピングカーが製作可能。また、全長5m未満で全幅も比較的スリムなので、エントリーユーザーにも乗りやすい車格のキャンピングカーに仕上げられるというメリットもある。

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