東大生の親は「大丈夫?合格できそう?」とは聞かない 受験生の親は子供の合格を祈るべきではない納得のワケ

✎ 1〜 ✎ 207 ✎ 208 ✎ 209 ✎ 210
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

多くの東大生が記憶しているのは、次のような声かけでした。

「やりたいようにやりなさい」
「これだけ頑張っているんだから、大丈夫よ」
「結果がどうであっても、あなたが努力したことは無駄にならない」

こうした言葉の背後には、子供の結果よりも「努力を承認する」「存在そのものを認める」という姿勢があります。

「合格してほしい」がプレッシャーに変わる

一方で、「合格してほしい」という想いが強すぎると、どうしても親の言葉にプレッシャーがにじみます。

「合格できそうなの?」

「もっとやらなきゃダメなんじゃない?」

こうした言葉は、親にとっては励ましや気遣いのつもりでも、子供には「期待に応えなければならない」という重荷として伝わります。特に受験期の子供は、自分自身でも「落ちたらどうしよう」「勉強が足りないのでは」と不安を抱えています。その不安に親の焦りや期待が重なると、必要以上に自己否定が強まり、実力を発揮できなくなるのです。

過度な「結果への期待」は子供の集中力や自己効力感を奪うと言われています。テスト直前に「失敗したらどうしよう」と意識が結果ばかりに向かうと、練習では解けた問題も本番でミスしやすくなります。親が「合格」という一点に強くこだわることは、まさにその悪循環を招いてしまうのです。

さらに、このような声かけは「親は自分の努力を見ていない」「結果がすべてだ」と子供に誤解させる危険もあります。本当は応援しているつもりなのに、子供からは「合格しないと認めてもらえない」と受け止められてしまう。これが最も避けたい状況です。

次ページ漫画「ドラゴン桜」の桜木先生が言うには…
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事