信頼される「CSR企業ランキング」未上場企業TOP20! 5位NTTドコモビジネス、4位サントリーホールディングス、ではトップ3は?

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NTTドコモは、「地球環境保全への貢献」や「多様な人材の育成・活用、社員の働きがい向上」など6つのマテリアリティを特定し、KPIを設定している。例えば、多様な人材活用として、2025年度までに女性管理職比率15%以上、女性役員比率25~30%以上、新任女性管理者登用率年30%継続などを目標に掲げている。

また、特例子会社「ドコモ・プラスハーティ」を中心に障害者雇用にも取り組み、グループ全体の障害者雇用率は2.61%と法定超を維持している。環境面では、温室効果ガス排出量について、2030年カーボンニュートラル(自社のみ、スコープ1・2が対象)、2040年ネットゼロ(サプライチェーンも含む、スコープ1〜3が対象)を目標に掲げている。

NTT東日本は、「地域社会・経済の活性化への貢献」を重点テーマの1つとして掲げ、ICTを活用した地域課題解決を推進している。具体的には、千葉県いすみ市で地元企業と協働で地域商社を立ち上げ、漁業DXによる魚価向上に貢献したり、福島県福島市でベニザケの完全閉鎖循環式陸上養殖の実証実験を成功させるなど、事業を通じた地域産業創出に寄与している。人材活用においては、女性社員向けメンタリング施策や男性育休取得促進に向けたトップメッセージ発信などを行っている。

サントリーホールディングスの取り組み

サントリーホールディングスは、水問題解決への取り組みを重点課題の一つとして設定。国内工場の水源涵養エリアを中心に全国16都府県26カ所で「サントリー天然水の森」活動を展開し、生物多様性保全に取り組む。生物多様性保全プロジェクトの支出額は2023年度7.1億円に上る。プラスチック削減にも積極的で、ペットボトルの軽量化や100%サステナブル化を目指し、リサイクルPETの比率向上や植物由来原料100%使用のペットボトル開発に取り組んでいる。

NTTドコモビジネスは、DXの推進による社会課題解決に注力している。具体的な取り組みとして、生成AIやGPUなどの高出力サーバーの需要拡大に対応し、国内初の「液冷方式」を採用した超省エネデータセンターサービス「Green Nexcenter」を展開。サーバーの冷却に必要な電力量を従来比約30%削減している。また、AIによる認知機能測定サービス「脳の健康チェックフリーダイヤル」を提供し、認知症による不安を減らす社会の実現にも取り組む。

従来、CSR・サステナビリティへの取り組みは、さまざまなステークホルダーを有する上場企業が中心だった。しかし、サプライチェーンを介した上場企業の働きかけもあり、未上場企業のCSR・サステナビリティ活動も年々進展している。日本全体の持続可能な成長を実現するためには、こうした未上場企業の主体的な取り組みが不可欠だ。ガバナンスなど求められる水準が上場企業と異なる分野もあるが、今後は未上場企業の動向にも注目する必要があるだろう。

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