
『週刊東洋経済』2025年3月8日号で発表した第19回「CSR企業ランキング」(2025年版)。同ランキングは2007年から発表し、今回で19回目。CSR(企業の社会的責任)と財務の両面から「信頼される会社」を見つけることを目的にしている。
今回はその中から「金融機関」を対象としたランキングを紹介する(ランキングの元データや作成方法などの解説はこちら)。金融機関は一般事業会社と財務の項目が異なるため、独自のランキングを作成している。なお、『CSR企業総覧(ランキング&集計編)』2025年版には上位50位まで掲載している。そちらも参考にしていただきたい。
三井住友フィナンシャルグループは3年連続トップ
1位は3年連続で三井住友フィナンシャルグループ(総合ポイント394.9点、以下同)。環境分野では満点の100点を獲得した。その環境分野では、メガバンク初のメガソーラー発電設備「SMBC川崎メガソーラープレイス」を新設し、グループ主要9社を対象にした2023年度の再生可能エネルギー利用率は50.4%に上る。
自社グループの温室効果ガス排出量(スコープ1・2)について、2030年までにネットゼロを目指す計画だ。人材活用では、「人材」をグループ最大の経営資源と位置付け、社内副業制度や「SMBCジョブフォーラム」といった社内公募制度で従業員の挑戦を奨励する。役員報酬制度に、サステナビリティに関する評価項目を組み込むなど、経営レベルでの社会課題解決を推進している。
2位は日本生命保険(392.3点)。各分野でバランスよく高評価を得ている。 社会貢献活動では、全役職員が社会貢献活動に取り組む「ACTIONボランティア」を全社展開し、2023年度のボランティア参加者数は6万1184人、社会貢献活動支出額は54億円以上と国内トップクラスの実績を誇る。環境面では、全国47都道府県209カ所に広がる「ニッセイの森」で累計138万本超の苗木を植樹し、生物多様性保全にも貢献している。人材面では、有給休暇取得率が86.6%、男性育児休業取得率は100%といずれも高水準だ。
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