今回、筆者は駅からレンタサイクルを借り、片道12キロの道のりを1時間かけて行ってきました。遠野の町を抜け、のんびりとした田んぼの真ん中を通り、少し山道を進むという適度なサイクリングコースです。
道中には、いかにも遠野らしい、「カッパ淵」という河童伝説の残る場所があります。ここも、アニメーション映画『河童のクゥと夏休み』(2007年)の舞台になりました。


「大河ドラマ」のロケ地として引っ張りだこ
「遠野ふるさと村」がオープンしたのは、1996年。オープン前の1994年に放送された三田佳子さん主演のNHK大河ドラマ『花の乱』のロケで使われたことがきっかけになったといいます。
その後、大河ドラマだけでも『天地人』(2009年)、『龍馬伝』(2010年)、『軍師官兵衛』(2014年)、『真田丸』(2016年)などが撮影されています。
ここから車で1時間ちょっとの場所には、時代劇の撮影がよく行われるオープンセット「えさし藤原の郷」(奥州市)もあり、そこからのアクセスがよいことも要因であると考えられます。
『母の待つ里』でメインの撮影が行われたのは、園内にある南部曲り家のうち3番目に古い、「弥十郎どん」と呼ばれる築200年以上の立派な建物です。
この家は、園の敷地の端に位置していることから、撮影していても園内全体の動きを止める必要がなく、かつ機材を積んだ車から荷物を運びやすい場所だったことも、撮影場所として選ばれた理由だったようです。


無料会員登録はこちら
ログインはこちら