東洋経済オンラインとは
ライフ #“聖地”巡礼 あの名作の舞台地を訪ねて

NHKドラマ『母の待つ里』や歴代大河に次々登場…《岩手県遠野》がロケ地に選ばれ続けるワケ

8分で読める
  • 古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家
2/5 PAGES

東北新幹線の新花巻駅から、JR釜石線に乗り換えて約1時間。遠野駅は山に囲まれた小さな町の中心で、重厚な駅舎を構えています。

遠野市観光協会の方の話では、昨年の『母の待つ里』の放送以来、ロケ地として話題となり、“里”を訪ねるファンが多くいるといいます。

誰もがイメージするような、“日本のふるさと”の風景がそこにあり、ロケ地として選ばれたことも頷けます。まさに現代に“ありそうでない”日本の田舎なのです。

遠野はもともと、柳田国男氏による『遠野物語』(1910年)で知られる“物語のふるさと”。市内には人々が伝えてきた多くの伝説が残っていて、特に河童伝説は有名です。

そうした物語あふれる町の雰囲気が、『母の待つ里』の世界観とマッチしたのは訪ねてみるとよく分かります。

遠野駅前にはカッパ像が佇んでいます(筆者撮影)
町中では「カッパに注意」の看板を発見(筆者撮影)

現役の「里山」が残る“村”

駅から北へ向かって山間に進み、その入り口にある「遠野ふるさと村」の一角に、ドラマで“母”が住んでいた「曲り家(まがりや)」のロケ地となった家が建っています。

曲り家とは、岩手県の盛岡市や遠野市などで多くみられる、母屋と馬屋が一体となったL字型の伝統家屋です。

遠野ふるさと村は、遠野市周辺の伝統的な「南部曲り家」を大切に移築・保存し、馬と人が共に暮らしたような、昭和初期の農村をイメージして整備したテーマパークです。

園内には里山が美しく保存されており、それぞれの曲り家には「まぶりっと(守人)さん」と呼ばれる管理人が実際に日中暮らしています。まぶりっとさんとのコミュニケーションなどを通じて、家々が“生きている”様子を体感することができます。

『母の待つ里』のロケ地となった「遠野ふるさと村」(筆者撮影)
園内のあちこちに「曲り家」が建っています(筆者撮影)

次ページが続きます:
【ロケに使われた大河ドラマ】

3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象