NHKドラマ『母の待つ里』や歴代大河に次々登場…《岩手県遠野》がロケ地に選ばれ続けるワケ

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基本的には休園することなく撮影を受け入れることが可能な「遠野ふるさと村」ですが、『龍馬伝』での撮影のときは、主演の福山雅治さんのファンが多く押し寄せることが予想され、混乱を避けるために1日だけ休園した、とのことです。

遠野ふるさと村
時代劇にも使えそうなロケーションです(筆者撮影)

「妖怪の町」でもある遠野

その後も遠野は、たびたび人気のドラマや映画のロケ地となっており、その影響もあって観光客数は増加傾向にあります。

遠野市観光協会によると、ロケ地として話題になると、周辺の道の駅の来客数や売り上げが一気に増えるといい、NHK連続テレビ小説で岩手県が初の舞台地となった『どんど晴れ』(2007年)が放送された年や、映画『HOME 愛しの座敷わらし』(2012年)、さらに映画『蜩ノ記』(2014年)でのメインロケ地になった年には、多くの来客効果があったとのことです。

遠野ふるさと村の入園者数は、ピーク時は年間8万人ほどで、現在でもコンスタントに3万人ほどが来訪しています。

遠野ふるさと村
美しい里山の風景も「遠野ふるさと村」には残っています(筆者撮影)
遠野ふるさと村
タイムスリップしたかのような光景が広がっています(筆者撮影)

アニメーション映画『岬のマヨイガ』(2021年)では、『遠野物語』を彷彿とさせる、地元に伝わる伝説や祭りが取り上げられ、観る者に懐かしさと感動を呼び起こしたことが記憶に新しい方もいるでしょう。このことからも、遠野が単なるロケ地ではなく、その物語の幅を広げる魅力を持っていることが分かります。

また、水木しげる氏は、その『遠野物語』をベースにした漫画を制作し、2008~2009年まで連載していました。水木氏は、作品中で、「(自分が)前世遠野に存在していたのは確かなようだ」と述べています。

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