
現在、NHKで放送中のドラマ『母の待つ里』。2024年にBSで放送されて以来、大きな話題となり、8月30日から総合テレビでの放送がスタートしました。
原作は、浅田次郎氏による2020~2021年にかけて書かれた小説。浅田氏の作品は、これまでもたびたび映像化されてきました。
『蒼穹の昴』(1996年刊、2010年放送)は日中合作でテレビドラマ化され、さらに、高倉健さん主演で映画化された直木賞受賞作『鉄道員(ぽっぽや)』(1997年刊、1999年公開)は、第23回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、多くの賞を受賞しました。
「どこにでもありそう」だけど「どこにもない」
『母の待つ里』も、『鉄道員』同様、ハートフルでありながら、ファンタジー要素も効いている、独特な「ミステリアス・ファンタジー」となっています。
中井貴一さん、松嶋菜々子さん、佐々木蔵之介さん演じる、都会で孤独に暮らす登場人物たちが、ふるさとで1人待つ宮本信子さん演じる“母”を訪ね、そこでの温かい暮らしや“母”とのひとときを綴り、最後には大きな感動が待っている、というヒューマンドラマです。
そして、このドラマの大きな特徴として、ストーリーに花を添える物語の舞台地・“里”の存在が挙げられます。原作でも、“里”は大変特徴的に描かれていますが、ドラマ化にあたり、そのロケ地として選ばれたのが岩手県遠野市でした。

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