トイファクトリーが扱うフィアット・デュカトのキャンピングカーは、今回の新型ブルージュを追加したことで、オリジナルモデルが8タイプ。輸入モデルでも、ライカのほかに「エトルスコ」など多くの有名ブランド製モデルを取り扱っている。とくに今回の新型2機種は、どちらもファミリー向けで、前述のとおり、2人旅を前提としたタイプの多い既存機種とは一線を画すモデルとなっている。
納期遅れが続く、ハイエースの代替を狙った側面も

ちなみに、こうしたデュカト・モデルを拡充する背景には、従来、同社が得意とするハイエースのキャンピングカーに関するベース車問題もある。現在、ハイエースはトヨタの生産が需要に追いついておらず、納期遅れが続いている。そのため、キャンピングカーに関しても、ハイエースをベースとするモデルは新車の入手が困難となっているのだ。しかも、ハイエースのキャンピングカーを購入するユーザーには、ファミリー層も多い。つまり、デュカトのファミリー向けモデルは、メーカーがハイエースの代替として提案している側面もあるのだ。

ハイエースの納期問題については、秋から年末頃にかけて解消するとの情報もあるが、いずれにしろ、この点は、同社だけでなく、キャンピングカー業界全体にとって「悩みの種」だ。ハイエースといえば、荷物の積載性だけでなく、走行性能や耐久性など、すべてにおいて信頼性が高いことも人気の理由に挙げられる。それに対し、デュカトも、車体が大きく積載性が良好なだけでなく、走行安定性などにも定評がある。
ただし、あまり輸入車やフィアットというメーカーに詳しくないユーザーには、その良さがわかりにくいというのも確かだ。そう考えると、デュカトのキャンピングカーが今後普及するか否かは、そうした面をどう払拭するのかも重要になるだろう。ともあれ、今回紹介した新型キャンピングカー2機種が、これから市場にどのようなインパクトを与えるのかが気になるところだ。
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