
経済は良い社会を維持するための手段であり、金融は経済を支えるシステムであり、金融市場は、金融を効率化するための1つの選択肢である。つまり、すべては良い社会のためにある。
しかし、これをすべての人は忘れている。
「良い社会のために」を忘れ、社会の基盤が壊されていく
株価を上げるために、金融制度を変更し、金融で儲けられるように、企業の経済行動を変化させ、経済を活性化するために、社会を意図的に変える。変えるときに、その地盤を壊していることに気づかず、上澄みの株価上昇、金融投資利益が増えていることに満足する。「エビデンスベース」の名のもとに、数値的指標があるものだけに集中し、数値化されにくい、最も大事なもの、社会の基盤が壊されていく。
ばかばかしい例では、森林資源を破壊して、メガソーラーで環境破壊し、自然も社会も壊しながら、「再生可能エネルギーによる発電割合」を増加させ、自然が再生できなくなっている。教科書の例では、化学肥料と灌漑をしすぎて、塩害が発生し、肥沃な土地を永久に失っていく。人類が居住した地域は砂漠化し、地球には住めなくなり、月や火星など宇宙へ逃げ出すことを技術発展の成果として誇るという文明を、将来の教科書に残そうとしている。
だが、「それまでには時間があるし現実感もないし、そのころには科学が発達してなんとかしてくれるだろう」と現実逃避で、政策担当者もいわゆる知識人も、目先の数値目標の達成に右往左往している。
しかし、われわれ人類、日本人が長期的に自壊、自滅している例はありとあらゆるところにある。今日は、無邪気な自壊大好きな人々に、毎日起きている現実の事例をいくつかみせつけてやろう。
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