京都に進出、JR東海「ホテル拡大戦略」の深慮遠謀 既存ホテルを買い取り「マリオット」ブランドに

JR東海の事業多角化戦略が本格的に動き出した。8月27日、JR東海は京都市内にホテル「コートヤード・バイ・マリオット京都四条烏丸」を開業した。同社にとって関西で初となるホテル進出である。
四条烏丸は市営地下鉄烏丸線(四条駅)や阪急京都線(烏丸駅)が乗り入れて交通アクセスが良く、京都観光の拠点にもなる。そのため、このエリアには多くのホテルが連なる。JR東海は三菱地所が運営していた2018年竣工の「ザ・ロイヤルパークホテル京都四条」を買い取って、改装を施し、このホテル激戦区に打って出た。もっとも、近年の京都が観光客であふれていることを考えれば、過当競争に陥ることはないだろう。
京都初進出は「マリオット」ブランド
地上9階建て。125室の客室は「現代と過去の京都の町並みの融合」をテーマにデザインされ、壁に伝統的な四条の町並みが描かれた部屋もある。ホテルの売りの1つが朝食会場で、京都で100年の歴史を持つベーカリーがパンを中心としたメニューを提供する。
新たなホテル名が「マリオット」の名前を冠していることからわかるとおり、このホテルは世界最大のホテルチェーン「マリオット・インターナショナル」系列である。マリオットは世界143の国と地域に約9600のホテルを展開する。マリオットのホテルブランド数は「マリオット」「ザ・リッツ・カールトン」「シェラトン」など30種類に及び、ブランドごとにカテゴライズされている。
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