京都に進出、JR東海「ホテル拡大戦略」の深慮遠謀 既存ホテルを買い取り「マリオット」ブランドに

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
コートヤード・バイ・マリオット 京都四条烏丸 開業式典
JR東海のホテル関西初進出となった「コートヤード・バイ・マリオット京都四条烏丸」の開業式典=2025年8月27日(記者撮影)

JR東海の事業多角化戦略が本格的に動き出した。8月27日、JR東海は京都市内にホテル「コートヤード・バイ・マリオット京都四条烏丸」を開業した。同社にとって関西で初となるホテル進出である。

四条烏丸は市営地下鉄烏丸線(四条駅)や阪急京都線(烏丸駅)が乗り入れて交通アクセスが良く、京都観光の拠点にもなる。そのため、このエリアには多くのホテルが連なる。JR東海は三菱地所が運営していた2018年竣工の「ザ・ロイヤルパークホテル京都四条」を買い取って、改装を施し、このホテル激戦区に打って出た。もっとも、近年の京都が観光客であふれていることを考えれば、過当競争に陥ることはないだろう。

この記事の画像を見る(7枚)

京都初進出は「マリオット」ブランド

地上9階建て。125室の客室は「現代と過去の京都の町並みの融合」をテーマにデザインされ、壁に伝統的な四条の町並みが描かれた部屋もある。ホテルの売りの1つが朝食会場で、京都で100年の歴史を持つベーカリーがパンを中心としたメニューを提供する。

【写真】伝統的な街並みの絵が描かれた「コートヤード・バイ・マリオット京都四条烏丸」の客室や外観、JR東海が京都駅付近で建設を進めるホテルの工事現場など

新たなホテル名が「マリオット」の名前を冠していることからわかるとおり、このホテルは世界最大のホテルチェーン「マリオット・インターナショナル」系列である。マリオットは世界143の国と地域に約9600のホテルを展開する。マリオットのホテルブランド数は「マリオット」「ザ・リッツ・カールトン」「シェラトン」など30種類に及び、ブランドごとにカテゴライズされている。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事