三菱電機、新開発の「駅アプリ」が狙う大きな目標 意外になかった「駅起点の情報」全国の鉄道が参加

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エキノート 開発チーム
「ekinote(エキノート)」を開発した三菱電機統合デザイン研究所ソリューションデザイン部シニアエキスパートの中村大輔さん(右)と営業本部事業推進部戦略グループ担当課長の山本拓矢さん(左)(記者撮影)

「ekinote(エキノート)」をご存じだろうか。それは全国の鉄道約9100駅と周辺の街の情報を閲覧できる無料のアプリである。サービス開始は2022年。駅名で検索すると時刻表、乗り換え案内などの基本情報のほか、駅周辺のグルメ、観光、買い物などの情報をチェックすることができる。

例えば、駅関連なら「ナビタイムジャパン」、グルメなら「食べログ」「ホットペッパーグルメ」、観光なら「楽天トラベル」「じゃらん」へのリンクが駅ごとにまとまっているため、それぞれのアプリを使い分ける必要がない。よく訪れる駅や気に入った記事を保存できるほか、投稿機能もあるので、口コミ情報も得られる。ありそうでなかったツールだ。

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総合電機メーカーがなぜ?

広島電鉄、江ノ島電鉄、高松琴平電気鉄道、京王電鉄といった鉄道各社がパートナーとして参加しているのも大きな特徴の1つ。鉄道会社自身が発信する独自の情報もエキノートでチェックできる。駅名を検索することにより、グルメサイトや観光サイトにはない情報が得られる。

驚くのは、このアプリを開発したのが三菱電機であることだ。スタートアップ企業によるアプリの開発はよくあるが、三菱電機は日本を代表する総合電機メーカー。家電や産業機器はもちろん、鉄道分野では空調機器をはじめとした車両用電機品でおよそ6割のシェアを占める圧倒的な業界1位。“ガチ”のモノづくりメーカーがなぜエキノートを開発したのか。収益性はあるのか。その答えを知るために、都内にある三菱電機の本社を訪ねた。

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