きわめておおざっぱに言えば、首都圏は東京都心を中心にして、放射状にベッドタウンが広がっている構造をしている。
間には川崎市や横浜市、さいたま市といったマンモス都市があるものだから実際にはもっと複雑ではあるが、シンプルにまとめればそういうことになる。だから、ベッドタウンもだいたい放射状にグラデーションのごとく進展していった。
外縁までやってくると、そうした首都圏の成り立ちを肌で感じることができるのだ。その1つが、東武日光線の南栗橋駅である。
終電後、途方に暮れる人も?
南栗橋駅は、東京の地下鉄から直通する列車の終点である。酔い潰れて最終電車に乗った人が、意に沿わずに連れていかれて途方に暮れる終点の駅でもある。おかげでだいぶ謎めいた印象を持たれているが、鉄道ネットワークという点からすると、首都圏の外縁の駅といってもよいのではないかと思う。
そんな南栗橋駅にやってくると、まず目に入るのは駅名標にある「BLP」の文字。いったいこれは、何なのか。そう思いながら駅を出て、少しだけ歩くとすぐに見えてきた。
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