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「サントリーの対応は迅速、記者会見も完璧」 しかし、新浪剛史会長の辞任だけでは解消できない《サントリーHDが抱えた"大きなリスク"》

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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新浪氏は、いったん現場を退いて捜査に全面協力し、その結果を待ってから最終的な去就を決めればいいだろう。

ここまでのサントリーHDの「リスク対応は十分」

サントリーHD側の対応はどうだろうか? メディアで騒がれる前に新浪氏が辞表を提出し、記者会見を開催するという発表をした点はよかったように思う。

メディア報道が先立ってしまうと、企業側が主導権を握ることができなくなってしまう。記者会見においても、サントリーHD側が主導権をとることができており、大きく紛糾することはなかった。

家宅捜索の翌日から、新浪氏は海外出張に行っていたとのことだが、帰国を待つことなく取締役会を開催し、全会一致で新浪氏に辞任を求めることを決議したという。新浪氏の帰国と同時に辞任の了承をとり、このたびの発表に至ったという経緯になる。

新浪氏自身が潔く身を引いたことも大きいが、こういった事案が起きた際に、経営者が責任をとるタイミングが遅れれば遅れるほど、リスクはどんどん大きくなる。

鳥井社長、山田副社長の記者会見での説明や質疑応答のやり取りを見ても、自身が起こした不祥事ではないこともあるとは思うが、2人とも冷静沈着かつ丁寧で、大きな失言もなく、安定感があった。

記者会見においては、現時点で話せることは話し、そうでないことは話さず、しかし話せない理由はしっかりと説明することが重要だが、その点は問題なかった。

サントリーHDとしては「最初のひと山は何とか乗り越えた」といったところではないだろうか。

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【サントリーHDが直面する課題】

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