「サントリーの対応は迅速、記者会見も完璧」 しかし、新浪剛史会長の辞任だけでは解消できない《サントリーHDが抱えた"大きなリスク"》

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15時からサントリーHDの鳥井信宏社長と山田賢治副社長が記者会見を行い、状況の説明と質疑応答を行った。同社によれば、新浪氏は「適法である」との認識のもとで商品を購入していた、と説明したという。

サントリー
2024年12月に鳥井信宏氏(写真右)が社長に就任した際には、新浪剛史氏との「二人三脚」を誓っていた。鳥井社長は、今回の件を「大変残念」と語った(2024年、撮影:梅谷秀司)

現時点では捜査が進行中であり、依然として詳細は不明な状況にある。

なお、この家宅捜査については、1週間前にインフルエンサーの「Z李」氏がXに投稿していた。いったいどこから情報をつかんだのだろうか、そしてどうして発覚したのだろう、という疑問が残る。

現時点での辞任は適正なのか?

詳細は不明であるし、すべてが判明していない時点で会長職を辞任するのは適正なのか――という議論もある。

しかしながら、新浪氏の行動は不適切ではあったことは間違いないし、留任することの悪影響も考えると、辞任は適切な判断であったといえるだろう。

影響力の大きい人物であるだけに、「疑いがかかった時点で辞任する」という選択をとらざるをえなかったことは理解できる。

一方で、新浪氏は経済同友会の代表幹事の役職にある。記者会見ではこちらの去就に関しては言及されなかったが、やはり辞任は避けられないように思える(その後、朝日新聞の取材に対し、新浪氏は「続投」の意向を伝えたと報じられている)。

捜査の結果が出るまでにも、メディアやSNSでは真偽が入り混じったさまざまな情報が飛び交うだろう。それは新浪氏が率いる企業や団体のイメージにも影響してくるし、成り行き次第では同氏だけでなく、組織のリスクにもなってくる。

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