なぜ「指輪」なのか? スマートウォッチにないOuraだけが持つ"圧倒的な価値"とは

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「他のウェアラブルは常にビープ音を鳴らし、『起きましょう』『動きましょう』と通知してくる。オーラにはそれがない」とスウィーニー氏。ユーザーが主体的にアプリを開いたときだけデータを確認する設計だ。

Ouraのダグ・スウィーニーCMO
Ouraのダグ・スウィーニーCMO(筆者撮影)

最大のメリットは装着感の軽さだ。Oura Ring 4の重さは紙1枚分という軽量設計で、バッテリーは5~8日間持続する。毎晩充電が必要なスマートウォッチと比べ、睡眠時も含めて常時装着しやすい。

アクティビティ検知は一般的にスマートウォッチのほうが優れているが、Oura Ring 4は40種類のアクティビティを自動検出。ランニングやウォーキングだけでなく、家事やガーデニングなど日常的な活動も認識する。「すべての動作をカウントすべき」というオーラの考え方が反映されている。

10年の蓄積が生む「体の翻訳機」

競争が激化する中で、オーラの強みは何か。それは2013年の創業以来の蓄積だ。

同社はこれまでに250万台以上のリングを販売し、179カ国にユーザーを持つ。2025年の売上高は前年比倍増の800億円、時価総額は7000億円を超えた。研究開発には数億ドルを投資し、25人のPhDと医師を抱える。

「オーラは体の翻訳機だ」とスウィーニー氏は言う。複雑な生体信号を分析し、睡眠、コンディション、アクティビティの3つのスコアに集約。さらにストレスと回復力、心臓の健康、女性の健康機能など、18カ月で24の新機能を追加してきた。

アプリの画面
アプリではストレス値の推移や睡眠の質を詳しく表示できる(筆者撮影)

最新のOura Ring 4では「スマートセンシング」技術を搭載。センサー経路を前世代の8個から18個に増やし、測定精度を27%向上させた。

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