「いま最もApple的」な新興デジタル製品メーカー《Nothing》の正体。透明パネルが特徴、ファンと独特な関係。注目のイギリス発ベンチャーを解説

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

Phone (3)は機能性を保ちながら価格を抑えており、コストパフォーマンスに優れた位置づけだ。楽天モバイルの端末購入プログラムを併用すれば実質2年間で月額約1500円になり、プレミアムクラスの製品としては手を出しやすい価格設定となっている。

独自機能「Essential Space」もライフスタイルに密着したAI機能の応用で、新興メーカーとしては高い完成度をもつ。

側面の専用ボタンから呼び出すアシスタント機能で、AIアシスタントと画面のスクリーンショット、音声メモ、写真などのワンタッチ記録を組み合わせた機能となる。ボタンひとつでこれらを記憶した上で、デバイス内AIが内容を解析して自動でタイトル付けや要約、分類を行う。

例えばWebで見つけたイベント情報を保存すれば、AIが開催日やチケット発売日を理解してToDoリスト化し、適切なタイミングで再通知するといったエージェント的な機能を実現している。

さらに「Flip to Record」機能では、本体を裏返してEssential Keyを押すだけで会議や講義の音声を録音し、AIが自動で文字起こしと要約を実行。

同様にEssential Spaceの中に履歴として刻まれていく。

3万9800円のヘッドフォンはコスパ抜群?

同時発売されたHeadphone (1)は、すでに日本市場で存在感を出し始めている同社のオーディオ戦略における重要な一手だ。3万9800円という価格設定は、同程度のスペックを持つ競合製品と比較して大胆な価格戦略を示している。

もちろん、オーディオ製品はデザインや機能だけではなく、音質が極めて重要だ。とはいえ、高いデザイン性や機能を誇りつつ競合の半額近い設定は、大きな注目を集めるだろう。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事