「いま最もApple的」な新興デジタル製品メーカー《Nothing》の正体。透明パネルが特徴、ファンと独特な関係。注目のイギリス発ベンチャーを解説

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実際、透明な背面や遊び心のある光るインターフェイスなど、Nothingの製品は遠目にも他社と一線を画す個性的なデザインを持っている。ハードウェアだけでなくソフトウェアの面でも洗練を追求し、Androidベースの独自OSにはドット絵調のフォントやアイコン、スムーズなアニメーションなどNothingならではのUI/UXが盛り込まれている。

例えば、初代スマートフォンPhone (1)から採用された背面の「Glyphインターフェイス」は、透明な背面内部に配置した発光パターンで通知や充電状況を伝えるユニークな仕掛けだった。最新モデルではそれが円形ミニLEDディスプレイを用いた「Glyphマトリックス」へと進化し、ドット絵風のアイコンで着信相手やタイマー残り時間、Uberの到着予定など様々な情報を表現する。

スマートフォンを裏返して画面を伏せるとGlyphがほんのりと“通知”を伝えることで画面を常に見る必要を減らし、デジタルに浸った身体をデトックスする。単に最新技術を追い求めるのではなく、ユーザーの生活に溶け込むことを重視した設計という点でユニークな存在だ。

最新機種の価格を競合と比較してみる!

今回発売されたPhone (3)は、ミドルクラスが中心だった同社としては初めての本格フラッグシップモデルだ。主要スペックは以下の通り。

基本性能
- プロセッサー: Snapdragon 8S Gen4(前世代比CPU性能33%向上)
- ディスプレイ: 6.77インチ AMOLED(ピーク輝度4500ニト)
- カメラ: 50MP超広角+50MP広角+50MP望遠のトリプル構成(最大30倍ズーム対応)
- バッテリー: 5150mAh(65W急速充電、15Wワイヤレス充電)
- 防塵防水: IP68
- 日本向け機能: FeliCa(おサイフケータイ)、eSIM対応

楽天モバイルでの販売価格は256GBモデルが11万9900円、512GBモデルが13万8900円。

同クラスの競合機種と比較すると:
- Samsung Galaxy S24: 約15万円〜18万円
- Google Pixel 8 Pro: 約13万円〜16万円
- iPhone 15: 約12万円〜17万円
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