店舗は名古屋市内のみに7店舗(筆者が道を聞かれたメイチカ店は駅前再整備にともない閉店中)。東京など県外への出店オファーもあったそうだが、各店の食材を作るセントラルキッチンの配送範囲外には決して出店せず、クオリティを守ってきた。どの店舗も地下鉄の駅から近く、最も近い栄西店は東山線の改札からわずか30歩で着く。乗り換えや仕事の合間にさっと寄れることも、出張者におすすめのポイントだ。

大学時代のアルバイトを含めて、大須本店、栄や名古屋駅の店舗で約20年勤務してきた、大須本店の播磨良明店長によると、お店によってやや雰囲気の違いはあるそうだ。
「栄や名駅の店舗は、通勤途中に寄られる方、お買い物のひとやすみに寄られる方が多いですけど、特に大須本店はご近所の方や周辺の会社で働いている方が休憩や商談で使うなど、常連さんが多いので、よりお客さまとの距離が近く、あたたかみがある雰囲気です。土日はどの店舗も観光客の方が多いですね。最近は落ち着いてきましたが、一時は7〜8割外国の方という時もありました。どの店舗もお客さまとの距離が近いのがコンパルの魅力だと感じています」

「ゆったりと過ごしたい」「仕事の合間に名古屋の喫茶文化を楽しみたい」「駐車場があるところがいい(駐車場があるのは御器所店のみ)」など、その日の気分やスケジュール、用途に合わせて、店舗を選んでもらえたらと思う。
昭和20年代の雰囲気をそのまま残す、クラシカルな空間
今回筆者が訪れたのは、名古屋の観光名所のひとつ「大須商店街」の一角にある大須本店。小さい頃から何度となくコンパルを訪れている筆者だが、本店に行くのは今回がはじめて。クリームソーダーやサンドイッチの食品サンプルが並べられた店前のショーケースに懐かしさを感じながら中に入ると、年季の入った艶やかな木の床や柱、エメラルドグリーンの壁のタイル、濃い赤のソファや飴色のテーブルなど、クラシカルな空間が広がっていた。


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