若い頃は激しく自己主張→子どもたちの歌声に感動 今では食事に洗濯、掃除までこなす「67歳、7歳児のパパ」は"2人目"にも意欲

✎ 1〜 ✎ 13 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

もし子どもが生まれていなかったら、海嶋さんも今ほどは若い世代の人々と交流する機会を持てなかったかもしれない。まさに海嶋さんは60代になった今子育てをすることで、自身の視野を広げたり瑞々しい感覚を保ち続けたりといった、自分にとってもいい循環を生み出せる環境下にあると言える。

全く疲れを感じさせない、非常に溌剌としたオーラがみなぎる海嶋さんだが、健康管理についても聞いた。

「2年前にお酒を辞めました。一日に2本くらいワインを飲んでいたんですが、健康診断での数値をきっかけにうまくフェードアウトできました。それだけでも違いますね。血圧のデータもよくなったし、体重も5キロほど痩せました。前の晩のことも覚えていますしね(笑)」

それでも、年には抗えない部分もある。海嶋さんは、今年運転免許を返納するつもりだという。

「歳を取るにつれ辞めていくこともいっぱいあるし、身体もだんだん衰えていく。でもその分、返ってくるものもある気がします。その一つが、あの学童保育コンサートでの感動じゃないでしょうか。歳を取るのも悪くないですね」

と、いい笑顔をこちらに向けた。

70代まであと2年…夫婦共々、第2子を希望

海嶋さんが70代を迎えるまであと2年。今後についてどう考えているのかを聞いた。

「あの学童での出来事をきっかけに、ちょっとまたギターを本気で頑張ってみようかなという気になっていますね。それから、高校生になった娘を見てみたい。高校生になるともうほぼ大人とも言えると思うので。せめてその姿を見られるまでは元気でいたいです。あとは……2人目かな」

この答えに筆者も仰天したが、妻も2人目を希望しているという。エネルギッシュな海嶋さんのように、高齢であっても子育てができるほどの健康とパワーを長く保てる人なら、それも決して不可能な話ではない。

「でもやっぱりその前に、娘へのカミングアウト(再婚、初婚時の娘たちの存在)ですよね。本当にこればっかりは悩みます」

常に明るくテンポよくお話をされる海嶋さんだが、このセンシティブな課題にはさすがに慎重になる。思春期を迎える前の方がいいのかどうか、決めあぐねていた。

ひそかに悩み続ける父をよそに、この夏、娘さんは学童保育のミニコンサートでの出来事を夏休みの絵日記に描いたという。最前列の真ん中で、お父さんの弾くギターに合わせてみんなと大合唱した記憶は、娘さんにとっても忘れられない夏の思い出となったに違いない。

前編:『前妻との“卒婚”後、夢の24歳差婚→60歳で娘が誕生 「今は看護師の妻が大黒柱」と語る67歳、周囲に批判されつつも掴んだ“幸せライフ”』 

画像をクリックすると本連載の過去記事にジャンプします
宇乃 さや香 フリーライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

Sayaka Uno

1982年北陸生まれ。大学卒業後、分譲マンション管理会社、フリーペーパー出版社、認知症対応型グループホームでの勤務を経験。妊娠・出産を経てフリーライターとして独立。生き方や価値観のアップデート、軽やかに生きるヒントを模索し、取材を続ける。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事