「他の店舗も同じでしょ?」と思われかねない…ミニストップ「消費期限の偽装」で生じる”最大の問題”
また、ホットスナックにも力を入れており、「Xフライドポテト」の特設ページには、「レジにてご注文後、店内厨房にて最終加工を行うため、揚げたてがお召し上がりいただけます」との売り文句も書かれている。
素直に「改ざん」としなかった発表文への不信感
つまり今回のケースでは、「店内調理を売りにするコンビニチェーン」で、その店内調理をめぐる不祥事が起きたことになる。ひとたびアピールポイントにミソが付いてしまえば、長期的なイメージダウンにつながりかねない。
そこで問題になるのは、発表文で「表示誤り」と表現したことだ。「誤り」という言い回しには、どこか不注意によるミスを行ったような印象がある。しかし、経緯説明と関連報道を読むかぎり、これは人為的な「改ざん」でしかないだろう。
各社報道によると、今回問題視されている一部店舗の中には、管轄する保健所に対して、「廃棄がもったいないため、1年半ほど前からラベルを貼っていた」といった説明をしているところもあるという。もしこれが事実なのであれば、常態化していたことになり、“うっかりミス”とは言えない。
ミニストップの店舗数は、公式サイトによると、7月31日時点で1994店(国内1818店、海外176店)。今回発表された23店舗は、わずか1%強にすぎない。しかし、素直に「改ざん」と言わなかったことにより、ミニストップ全体の信頼がガタ落ちしかねない。
「表示誤り」と責任を希薄化することにより、言外に「健康被害がないのに、たった数時間延ばしただけで大げさな」といったニュアンスがあるのではないかと、読み手側が勝手に連想してしまう可能性がある。そこまで配慮した上で、発表文を用意したのだろうかと疑問に感じる。
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