【脳科学者が明かす!】本の知識がなかなか定着しない、読んでもすぐ忘れる…を解消する「脳の使い方」

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読み聞かせは、言語能力を育てるだけではなくて、親子がよい関係を築くための親子の共同作業なのだということが研究によってわかったのです。

読み聞かせをすることで、子どもは新たな語彙と聞く力を身につけることができます。さらに親御さんにとっても、育児ストレスが減って、育児が楽になります。

これほど多くのメリットがあるのなら、寝る前の5分だけでもやってみようかなと思っていただけたら嬉しいです。

親子関係を作るカギは「3つの共有」

現代では、インターネット上には子育てに関するたくさんの情報が氾濫し、何が正しくて何が間違っているのかわからず、情報に振り回されて疲れている親御さんが多いですよね。

氾濫した情報も、自分の「シン読解力」が足りないために、読み違えている可能性もあるわけです。

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情報に振り回されないためにも、親子での「3つの共有」が大事だとよくお話ししています。

「時間の共有」「体験の共有」「感情の共有」です。

子育てに正解はありません。勉強やスマホのルールづくりも、読み聞かせも、親子での「時間・体験・感情」の共有から生まれる愛着形成が基盤になります。

スクリーンから目を離し、まずは目の前の子どもの目・顔・表情・姿・育ちに目を向けてみましょう。

それぞれの子どもの中にこそ、その子に合った最良のヒントがあるはず。

いましかない子どもとのかけがえのない日々を楽しみながら、小さな共有をどうぞ大切にしてください。

(つづく)

榊 浩平 東北大学応用認知神経科学センター 助教

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さかき こうへい / Kohei Sakaki

博士(医学)。人間の「生きる力」を育てる脳科学的な教育法の開発を目指している。脳計測実験や社会調査で得られた知見をもとに、教育現場での講演、教育委員会の顧問、本の執筆などの活動をしている。著書に『スマホはどこまで脳を壊すか』(朝日新聞出版)など。

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