警戒される8月7日の30年国債入札、自民両院総会前で投資家慎重、低調な結果になれば国債の利回りは一段と上昇も
入札に対する警戒の兆しはすでに出ている。7月23日に行われた40年債入札では応札倍率が2011年以来の低水準になり、投資家は購入に慎重だった。今週5日の10年債入札は利回り水準の低さが投資家の購入意欲を抑制した。
30年債利回りは若干低下したものの、依然として7月に付けた過去最高付近で推移している。アナリストは生命保険会社の需要減退が国債の利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力をかけ続けていると指摘する。
需給改善を狙い財務省は超長期債の発行を減らし、日本銀行は国債買い入れの縮小ペースを鈍化させている。海外投資家は買い姿勢を維持しているが、国内勢の需要の落ち込みを相殺するには至らない。財務省によると、海外投資家は過去6カ月で8兆8000億円規模という過去最高のペースで超長期債を買い越している。
野村証券の宍戸知暁シニア金利ストラテジストは「少なくとも財務省が大幅に発行を減額するまでは超長期金利が大幅に低下する可能性は高くない」との見方を示した。
著者:John Cheng
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