「スポーツという狭い業界で小さな争いをしていても意味がない」…パ・リーグが大相撲と"越境コラボ"した納得の理由

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元々PLMと協会との繋がりはなく、連絡先を調べてアプローチするところからスタート。しかし、同協会はPLMの存在をある程度認知していたといい、当初から好意的に受け入れられたようだ。

「コラボ企画の青写真を描いていたのは一昨年の年末で、最初にアプローチしたのは昨年の8月です。協会の広報の方から『場所を観ていただいたほうがコラボのイメージもわくと思うので、よかったら9月場所にいらしてください』とありがたいご返信をいただいたんです。

両国国技館内にある協会の事務所にご挨拶にお伺いしたのですが、我々の取り組みをある程度ご存じいただいていたことから前向きに検討してくださいました。

あと、通していただいた応接室の椅子がお相撲さん仕様ですごく大きくて……私が2人座れるくらいの大きさがあり、驚いたのを覚えています(笑)。

ちなみに、協会にアプローチする前からパ・リーグ6球団の担当者とは今回のコラボ企画について相談はしていたのですが、改めて各球団からの意見やアイディアを集めて提案書を作成し、正式にご提案をしたのが11月です」(森氏)

大相撲の人気や認知度の高さ、企画のインパクトなどもあり、各球団からも前向きな反応があり、いろいろなアイディアを提案してくれたという。

「各球団の演出やイベントのプロたちが、こんなことをしたり、あんなこともしてみたいと考えてくれている中で、『これを関取にやらせてもいいのか?』といったこともあったんです。

ただ、協会の方も『どんな企画でもご提案していただいてかまいません。できる、できないは双方で相談して決めていきましょう』と言っていただき、非常にやりやすい環境を作ってくださったのがありがたかったです」(森氏)

ライバルはエンターテインメント全般

各球団が他競技のチームとコラボ企画を実施することはあるが、他競技とパ・リーグ6球団とのコラボは今回が初めての試みだったという。各競技がもっと一緒になってスポーツ界全体を盛り上げてきたい、新しいことにもチャレンジしたいと森氏は力説する。

「野球のライバルはサッカーだ、いやバスケだとか、Bリーグが盛り上がってきているけど野球人気はどうなんだ?とか……いろいろと言われたりしますよね。ただ、逆だと思うんです。狭いスポーツ業界だからこそ手を取り合って一緒にやっていかなければいけないと思うんです。強いて言えば、ライバルはエンターテインメント全般であり、可処分時間の取り合いだと考えています。

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