「推しキャラが耳元で囁いてくれる」アニメ声優“コラボイヤホン”の魅力とは?裾野広げる《声優ビジネス》の参入障壁、展望をキーマンに聞く
――業種が異なるにもかかわらず、声優関連の取り組みを共に行うことになったきっかけは?
井上 内田さんが携わるラジオ番組『DGS』の私物プレゼントのコーナーで、パーソナリティの方にAVIOTのイヤホンを紹介していただいたことでした。
そのことを『DGS』のファンだった弊社の女性社員から教えてもらって、自分も早速放送のアーカイブを聴き、番組側にメールを送ったんです。というのも当時番組で紹介されたのが旧モデルのイヤホンだったので、お礼の意味も込めて最新モデルをお渡ししますといったのですが……いらないっていわれてしまいました(笑)。
内田 “要らないものをリスナーにプレゼントする企画”でもあったため、当時はご遠慮させていただきました(笑)。でもパーソナリティがそのイヤホンの魅力を熱く語っていて、AVIOT製品の印象は強く残っていたんです。
それから一年程経って、文化放送も実行委員会に入っている「声優アワード」※を応援してくれるパートナーを探している時に、こちらから井上さんにご連絡させていただきました。
当時沢山のアニメ作品とコラボされていたので、作品作りに声で関わっている声優への応援ということで、声優アワードを協賛していただけないかと考えたんです。
井上 当時アニメ作品のコラボイヤホン事業が軌道に乗り、その後の拡大を考えていたタイミングだったので、声優の皆様へのご恩返しと、声優業界を応援する会社です!という意思表明の為に、協賛させていただいたんです。
また、ちょうどアニメ作品のみならず、声優事務所や声優さんご本人とのコラボレーションビジネスも展開を検討していたので、そのためのきっかけになれば……とも考えていました。
声優業界に伝手もなく、慣習もわからず……

ーーエンターテインメント業界と近しい会社とはいえ、井上副社長はいわば業界の外側から声優業界と関わる立場です。新規参入の際には苦労があったのでは?
井上 アニメ作品に紐づくお仕事の依頼や、アーティスト活動をしていらっしゃる方であれば比較的窓口も分かりやすいのですが、声優事務所や声優さん個人とのコラボレーションとなると、最初の頃は伝手もなく、業界の慣習も分からなかったためかなり苦労しました。関係値や実績がないとビジネスのご提案までたどり着けないことも多く……ある意味、参入障壁が高い業界だなとは思います。
そういった事情もあって、アニラジを長年続けてこられ、声優さんとも様々なつながりを持つ文化放送エクステンドさんとご一緒できたのは非常にありがたかったです。
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