気になることがいつも脳裏から離れない…そんな《ストレスの元》になる「心の猿」を飼いならすコツ

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膨らんだ風船を指で押して表面が凹んでいる状態をイメージしてみてください。風船を押している指がストレッサー、押されて風船の表面が凹んでいる状態がストレス、ということになります。

よって、「ストレスの多い生活環境」という表現は間違いで、正確には「ストレッサーの多い生活環境」となるわけです。

ストレッサーが原因、ストレスがそれに対する反応――そう考えるとわかりやすいでしょう。つまり、心の疲れの元となるストレスをなくすためには、その原因となるストレッサーを取り除く必要があるということです。

本稿では、その代表的な方法=リセットする技術(回復法)を紹介していきます。回復法を効果的に実践するために、まずはストレッサーに対する理解を深めていきましょう。

4つに大別される「ストレッサー」

ストレッサーには、外部環境や社会環境が要因となる「外的ストレッサー」と、個人的な感覚や生理的状況の変化が要因となる「内的ストレッサー」の2種類が存在します。

そしてさらに、外的ストレッサーは「物理的ストレッサー」と「社会的ストレッサー」に、内的ストレッサーは「心理的・情緒的ストレッサー」と「生理的・身体的ストレッサー」に、それぞれ分けることができます。そのおもな要因の具体例を挙げていきましょう。

●物理的ストレッサー

騒音、振動、悪臭、寒暖差、混雑など

●社会的ストレッサー

人間関係、会社の部署異動、経済状況の変化など

●心理的・情緒的ストレッサー

不安、緊張、焦り、怒り、さみしさ、悲しみ、絶望など

●生理的・身体的ストレッサー

睡眠不足、体調不良、疲労、空腹、アレルギー(花粉)など

脳はこれらのストレッサーに敏感に反応します。全力で対処しようとして、大量のエネルギーを消費し、疲弊します。複数のストレッサーが重なれば重なるほど、心の疲労は増していき、回復しづらくなっていくのです。

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