ちなみに、ここで対象としているのは、戸建ての中でもすでに建てられている分譲戸建と呼ぶもので、オーダーメイドで建てる注文戸建とは異なる。注文戸建は建物価格が3000万円を超えるので、これが法定耐用年数の22年で「価値がゼロ」になると言われると、売却せずほぼ一生ものとして住もうと考える人も少なくない。つまり、離婚をすると、2000万円位の手持ち現金で住宅ローンを返済する必要に迫られるケースもあるので注意が必要だ。
そう考えると、土地・建物における土地割合が高いほうが資産性は高くなる。建物代が22年でゼロと評価され、土地価格が横ばい以上だからこそ、物件価格の中で土地代が高いほど資産価値があるということだ。
分譲戸建の賢い買い方
では、具体的に分譲戸建の賢い買い方を指南しよう。
新築分譲戸建てを選ぶ際の考え方として、(1) 希望条件のマッチ度、(2) 価格の割安度、(3) 値引きのメカニズムの理解――の3点が重要だ。筆者が運営するサイト「住まいサーフィン」で資産価値の算出を行っているが、ここでは一般化した形でその考え方を整理する。
希望条件は、沿線・駅、徒歩分数・公立小学校区、予算などになる。これは、物件検索サイトでもある程度実現できるだろう。
価格の割安度については、周辺相場から判断する。同じ最寄り駅や同じ町では価格はほぼ同じになる。そうした相場との比較で割安度が決まる。不動産のビッグデータがあるとこれを正確に算出できることになるが、物件検索サイトを見続けていれば相場感は身に着くだろう。
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