「前作超えは絶対無理」と思いきや…劇場版《鬼滅の刃》がロケットスタートの背景 4日間で516万人動員!前作興収「400億円」達成のカギは?

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ただ、もちろん本作も手に汗握るシーンの連続で、シリーズおなじみの終わったと思わせてさらに先があるラストシーンにも見応えがある。完結に向かう3部作の第一章として、次作に引っ張る見事な終幕だった。

SNSでは、総じて本作に対して好意的なリアクションが多いようだが、一方で、前作のほうがよかったという一部の声も少なからず見られる。大ヒット作に賛否はつきものであり、称賛一辺倒にはなかなかならない。

胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

さまざまな論調があってこそ健全なシーンであり、そこから話題が喚起され、注目度が急騰することもある。興収400億円超えには、コアファンだけでなく、一般層のリピーターが欠かせない。

前述のスクリーン数の維持ともつながるが、そのためには世の中的な盛り上がりをいかに継続させるかがポイントになり、賛否を含めた声はその種にもなるだろう。

公開直後の現在は、SNSもネットニュースも本作の記録的ヒットスタートの話題でもちきりだ。この勢いをどこまで維持できるか。いまはまだ最終的な興収の予測が立たない状況であり、前述のポイントが前作超えの懸念点として浮かび上がる。

劇場3部作の次作へ高まる期待

甘露寺蜜璃
甘露寺蜜璃(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

本作はまさに映画というメディアで最大限に映える作品であり、スクリーンでこそ真価が発揮されるコンテンツであることを感じさせる。巨大なスクリーンに映る美しい映像と臨場感溢れる大音響のなかでこそ、その世界観に没入して作品を全身で感じることができる。

本作を鑑賞した誰もが、残りの2作への期待を大いに高めただろう。劇場版3部作での終幕は、ファンが望む最高の締めくくりになるに違いない。まずは本作の興行がどこまで伸びるか注目したい。

【もっと読む】【アニメ映画頂上決戦を制すのは?】映画「鬼滅の刃」新作が7月18日ついに公開!立ちはだかるはコナン「150億円」、前作「400億円」の高い壁 では、映画に詳しいライターの武井保之氏が、「鬼滅の刃」の過去作や最新作の見通しについて詳細に解説している。
武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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