「前作超えは絶対無理」と思いきや…劇場版《鬼滅の刃》がロケットスタートの背景 4日間で516万人動員!前作興収「400億円」達成のカギは?
もうひとつのポイントが、本作は155分と上映時間が長いこと。前作は117分と見やすかった。それでも個人的には前作ラストの戦闘シーンが長く感じてしまった。本作は3つの戦いが描かれることもあるが、ラストの戦闘シーンをはじめ、作品全体として長い。

もちろんコアファンにとっては、それがいいのだろう。ただ、大多数の一般層にとってはどうか。映像に圧倒的な迫力と臨場感があるから、気づけば手に汗握り、全身に力が入る緊張状態が続く。そんななか、ときに陰鬱な空気にも覆われる独特な世界観の物語が2時間半を超えると、体力的にも精神的にもなかなかハードだ。
本シリーズの見どころのひとつだが、延々と続く劇場版の戦闘シーンは観客を選ぶかもしれない。コアファン以外は、1回でお腹いっぱいになってしまいそうな感がある。
個人的には、もう少し見やすい尺だったら、繰り返し観に行って詳細を楽しみたいとも思う。リピーターの数と再訪の頻度に、尺の影響はあるだろう。

SNSでは前作のほうがよかったという声も

そして、見応えのあるラストだが、前作と比較すると余韻は薄い。前作はラストの炎柱・煉獄杏寿郎の死闘のインパクトが強烈過ぎたこともある。
映画が終わっても、映画館から出ても、その日の夜も、ずっしりとのしかかるような物語から抜け出せない余韻に引きずられた。それを今回も期待していると、ちょっと弱いと感じるかもしれない。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら