英検利用で早稲田に合格“のんびりに見えて戦略的”だった彼の令和らしい受験体験

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「1月ごろに過去問を解いてみても、世界史が5~6割で、国語は全然合格点にたどりついていませんでした。現代文はある程度取れるけど、古文・漢文をここから極めるのは難しいと感じて、せめて確実に出ることがわかってる範囲は取ろうと思い、『高校の漢字・語彙が1冊でしっかり身につく本』で漢字と、文学史の内容を固めました。勉強ができない日でも、毎日1ページだけでも漢字を覚えようとしたことが良かったです」

こうして英語4技能利用入試を用いて早稲田大学の文学部と文化構想学部に出願した永田さんは、文学部の世界史で9割を取り、国語は古文・漢文の記述をすべて落としたものの、漢字と文化史を中心に現代文をしっかり得点して、文学部に合格。2浪を経て、24歳で早稲田大学文学部に入学しました。

受験がダメでも思い詰める必要はない

現在、早稲田大学文学部1年生として、教員を目指して2度目の大学生活を送っている永田さん。

浪人して良かったことを聞いたところ、「高校生の時にやってなかった世界史ができたこと」、頑張れた理由は「憧れの先輩たちに近づきたかったから」と答えてくれました。

「大学受験という目標があったおかげで、世界史を勉強するモチベーションができたのがとてもいい時間になったと思います。僕はそれまでストレートで小・中・高と進んだ平均的な人間だったのですが、就職しなかったことでレールから外れました。

幸い、僕の周囲の仲の良い友達もフリーターや大学で留年を経験していたので、あまり孤独感はなかったですが、一度勉強に失敗したからといって、受験に対してそこまで思い詰めてほしくはないなと思います。思い詰めることがそこまで悪くはありませんが、自分の人生を大切に考えることが大事なので、合格できなくてもできないなりに前向きに、生きてほしいなと思います」

大学を出て就職せずに再度の受験という決断をし、憧れだった志望校に入った永田さん。レールを外れた経験があるからこそ、世の中を俯瞰で見つめる能力が身についたのかもしれないと思いました。

教訓:受験の結果で思い詰めることはなく、どんな結果でも前向きに生きるのが大事
濱井 正吾 教育系ライター

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はまい しょうご / Shogo Hamai

兵庫県出身、1990年11月11日生まれ。「9浪はまい」のニックネームでTwitterやYoutube、テレビ出演などを行っている。大阪産業大学経済学部経済学科に入学後、龍谷大学経済学部現代経済学科に編入学し、卒業。 高校時代にいじめを受けたことから、いじめっ子を社会的に偉くなって見返したいと思い、在学中から仮面浪人として受験勉強を4年間続ける。大学卒業後、証券会社に契約社員として就職したが10日で自主退職、同月中に配置薬会社に再就職。昼は会社、夜は予備校という生活に。同社退職後は受験勉強に専念し、9浪で早稲田大学に一般受験で合格し、2018年に教育学部国語国文学科入学、2022年卒業。現在はカルペ・ディエム所属。

Facebook: https://www.facebook.com/shogo.hamai/
 

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